みきのくらかい特別公演「三人姉妹」@吉祥寺シアター

2024年6月8日
吉祥寺シアターにて、みきのくらかい「三人姉妹」を見てきました。

出演は三木眞一郎さん、江口拓也さん、畠中祐さんです。

「みきのくらかい」は三木眞一郎さんと、演出家の倉本朋幸さんによるリーディングユニット。

今回の公演を見つけるまで存じ上げなかったのですが、2019年に第一回公演が行われて以来、定期的に開催されています。
三木眞一郎さんとゲスト声優とのリーディングライブ、このゲストが毎回めちゃくちゃ豪華でした。
宮野真守さん、神谷浩史さん、梶裕貴さん、中尾隆聖さん、小野大輔さんなどなど、ビッグネームの声優さんばっかり。
さすが三木さん。
そして知らなかったのが情けないです( ;∀;)

「三人姉妹」はロシアの作家、チェーホフの戯曲。

小劇団の役者だった友人がこのお芝居をやってるのを観に行ったことがあって、お話自体は知ってました。
物語の詳細は忘れたけど、とにかく閉塞感のつきまとうストーリーだったなと。(会場も激狭な地下劇場だったし)

登場人物が多かった気がするのにどうするんだろう?と思ってたら、3人の声優で見事に演じ分けてて凄すぎる。
主役はタイトル通り三姉妹=女性なのですが、男性が演じる姉妹に違和感なかったです。

特に三木さんが演じる長女が素敵でした。
彼女の身体に付き纏う疲労感、でもそこには色気が混ざってて、なんとも魅力的。

そして私がこのお芝居で一番好きな場面は、イリーナ(三女)と婚約者の男爵が最後に話すシーンです。

婚約するずっと前から彼女のことを大切に想っていて、幸福にすると伝える男爵。
けれど、好きだからこそイリーナの気持ちは分かっていて、
「ただ一つ、ただ一つの心残りは、あなたは僕を愛していない」と告げる。

この場面、私の感情揺さぶりポイントを強打してくるっていうか、とにかく嗚咽するほど切なくて悲しい。゚(゚´Д`゚)゚。

イリーナが泣きながら「従順で貞淑なあなたの妻になります。でも愛はない。誰も愛したことがないから、しかたがないんです。」って返すのも誠実でさらに泣ける。

婚約者を演じる江口くんと、イリーナの祐くんはイスを向かい合わせにして、お互いを真正面から見つめながらの演技。
淡々と語る江口くんと、取り乱しまくる祐が凄く良かった。
あぁ、2人とも本当に上手な役者さんだなぁと。
特に祐のイリーナが本当に可愛らしかった、声の演技だけで本物の乙女に見えたよ(;´∀`)

三姉妹はそれぞれ苦しみ、諦め、葛藤を持ちながら、それでも人生は続いていく。

凄く良い舞台を観ることができました。

そして三木さんの高身長を目立たなくさせる江口拓也、やっぱりデカイねと思いました(;´∀`)


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